(小樽市)   小樽港  

 

「小樽港案内図」 本会では例年1月に探鳥会を開催しています。従来は、JR小樽駅を集合場所としておりましたが、現在は、JR札幌駅北口を集合場所とし、ここから貸切りバスでまず祝津に向かいます。みやげもの店の前でバスを降り、鰊番屋の側を通り緩やかな坂を上って崖の淵に出ます。左手の入江に水族館のトドやアザラシの飼養場があって、この付近に沢山のカモメ類が集まり、この中にシロカモメ、ワシカモメ、ミツユビカモメなどがいるのを見分けながら観察します。入江から沖のトド岩の間ではシノリガモ、ウミアイサが主で、時々アザラシが海面に顔を出すこともあります。

 少し登った崖の上、日和山灯台の側からは日本海が見渡され、遠く近くのアビ、オオハム、アカエリカイツブリ、ウミガラス、ケイマフリ、ウミスズメなどを探します。運が良ければ崖下の海面に浮上潜水を繰り返すウミスズメ、ウミガラス、アビ、オオハムなどがみられることもありますし、沖合で群れになっているウミスズメが観察されることもあり、なかなか去りがたいところです。

 ここの観察を終えると祝津漁港へ移動します。ここでは漁船の着く岸壁から防波堤囲まれた静かな港内のシノリガモ、ホオジロガモ、ウミアイサ、ウミウ、ヒメウ、各種カモメ類を観察して次の高島漁港へ向かいます。ここの港内にはシノリガモが多く、大小の集団になって潜水浮上を繰り返す美しい姿と、前記の鳥たちのほかにコオリガモ、ケイマフリなどが間近にみられ、漁港の特徴として防波堤に群れるカモメ類の観察にも良いところです。

 次に向かうところは北浜岸壁です。ここは右向かい側に色内埠頭があり、湾状になった海面にはハジロカイツブリが多く、岸壁近くによくウミスズメが出るところです。北防波堤の基部近くの厩町岸壁付近から沖合にかけては、ホオジロガモの見事な群れとその美しさに魅了させられます。

 ここを終える頃にはお昼も過ぎ、昼食のため勝内埠頭にある新日本海フェリーのターミナルへ向かいます。ここは新潟舞鶴フェリー航路の発着場で、広いロビーに売店レストラン、上階には温泉もある立派な施設でくつろいだ昼食時を過ごしますが、周辺の海上でコオリガモ、ケイマフリ、ウミアイサなどがみられることもあります。

 昼食後はその日の状況により若竹貯木場での観察の後解散になるか、或いは中央埠頭−第3埠頭間の状況を見ながら、色内埠頭での観察を最後に解散になります。

公共交通機関……JR小樽駅から港に向かって下って行くと、徒歩約15分で第3埠頭に着きます。勝内埠頭、若竹貯木場へは、JR小樽築港駅が最寄り駅になります。祝津方面へはJR小樽駅前バスターミナルから祝津行き中央バスに乗車、冬期間の終点「祝津」かその手前の「祝津漁港」で下車します。

< 地図製作:高橋良直 >